しいなゆきこ『祖母からのぬか床、娘へと手渡す発酵文化』

ぬか床。それは日本の家庭で密かに育まれ続けてきた“発酵の宝箱”。
祖母から母へ、母から娘へ、そしてその娘からまた次の世代へと、代々受け継がれてきたぬか床は、
単なる保存食ではなく、家族の手と心によって生かされてきた文化です。

ぬかの栄養と可能性

米ぬかには、精米時に出る外皮と胚芽が含まれており、ビタミンB群、ミネラル、良質な脂質などが豊富に詰まっています。
昔からアク抜きや肥料にも使われてきたぬかは、日本人の暮らしに欠かせない存在でした。

菌を育てる、ということ

ぬか床は発酵の場。乳酸菌を中心とした微生物たちが、私たちが毎日手を入れることで共存し、育っていきます。
義母は「ぬか床を他人にあげると、その家が破産する」と真顔で言っていました。
それほどに、家の味と運命が詰まった大切な存在なのです。

発酵は腸を育て、心を整える

腸内には100兆個の細菌が住んでいると言われています。
そのバランス(腸内フローラ)を整えることが、免疫、消化、メンタルヘルスまで支えていることがわかってきました。
ぬか漬けに含まれる乳酸菌は、その一助となる自然からの贈り物です。

ぬか床は暮らしの縮図

毎日のかき混ぜや温度管理、塩加減、水分調整…すべてに“手間ひま”がかかります。
でもそれが面倒ではなく、愛着に変わっていく。
ぬか床は、小さな宇宙であり、自分自身の心と向き合う時間でもあります。


「ぬか床って素敵。でも実際にどうやって始めるの?」
そんなあなたへ、後編では実際のぬか床の作り方を、材料からお手入れ、トラブル対処法までまるごと解説します!

▶ 後編はこちら:【完全保存版】はじめてのぬか床づくり 〜 材料・作り方・手入れ・トラブル対処まで

この記事を書いた人

椎名由起子(しいなゆきこ)

自然と調和した暮らしを大切にしながら、発酵食や食育について日々研究・実践。
ぬか床歴30年。腸内フローラの奥深さに魅了され、発酵文化を次世代に伝える活動を行っています。

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