しいなゆきこ『「位負け」しないために——昔の言葉に支えられる日々』

先日、ある古い言葉に出会いました。


此の人はあまりくらゐ高くして、くらい負けのかたちあり。よろづつゝしみ深くせずば、人の憎しみを受け、災なんあるやもしれず。


要するに、「身分や立場が高くなりすぎると、それに見合わない印象を与えてしまい、人から妬まれ災いを招くこともある。だから、何事も慎み深くあるべきだ」という意味です。

読んだ瞬間、なぜか心に刺さり、しばらく心の中で繰り返していました。忘れられず手帳に書き留めたくらい。

私はよく、自分に問いかけます。

「自分、このままでいいのかな?」
「今、間違った方向に進んでいないだろうか?」って。

環境が変わったり、新しいことに挑戦していると、
小さな違和感に敏感になる自分がいて。
それが不安でもあり、大切な“内なる確認”でもあります。

昔の私はそんなことはなく、いつも感じるままに突っ走っていた。

そんな中でこの言葉に出会い、
「だからこそ、慎みや謙虚さを忘れてはいけないんだ」と、背筋が伸びるような気持ちになりました。

正直なところ、妬みを受けることも少なくありません。
何かをやろうとすればするほど、評価される機会が増えれば増えるほど、
意図していない言葉や反応が返ってくることもあります。

でも、すぐに反発するのではなく、
「どうしてこの人は、こういう言葉を投げかけたのだろう?」と考えるようにしています。

その奥にある“見えない気持ち”を読み取ろうとすることで、自分の心も少しだけ落ち着いていくんです。

これからも自分を振り返りながら、相手の声に耳を傾けて、
一歩ずつ、丁寧に歩いていけたらいいなと思います。

“位負け”しないために、
自分らしさを見失わずに、謙虚であり続けられるように。

そう思わせてくれた、あの一文に感謝を込めて。

あなたには、そんな言葉ありますか?

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