しいなゆきこ『私の介護記録』

4月18日に義父と口論になったことは、前回のブログに書きました。

(その記事がこちら

★しいなゆきこ『義家族も実家族も私は区別しない、同じくらいに大切』)

なかなか気持ちが落ち着かなくて、ブログにしようと思うけれども書けずにいました。

なぜだろう…と考えたとき、それは怒りではなかったのです。

まもなく義実家を出ることになっているので、寂しいという感情が湧き上がりました。

義父母の介護では、困ったこともありましたし、手も焼きました。泣いた日は数えきれません、死にたいとさえ思った夜もあります。それでもやっぱり、いつも夫の両親には笑顔で過ごしてほしいという…、なんでしょうね、これって家族愛なのでしょうか。我が子同然の感情で宝物のように大切に思う気持ちがあるんですよね。だから今は寂しい思いで胸がいっぱいで、言葉にならないのです。

二週間が経過した今、書き記して記録としたいと思います。

介護を通してこれまでにあったこと

過去記事

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★しいなゆきこ『在宅介護、ふたたび』

夫と結婚をしてすぐに義家族の介護が始まり、約十年間、義父母の介護をしてきました。

そのうち最後の四年間は、通い介護では補いきれない部分を(フレイルや栄養関係、認知関係、介護虐待等)同居しながら在宅で介護しました。

同居して介護をするのだと友人に話したとき、みんなに反対されたっけ。

応援してくれたのはほんの僅か、今でも覚えています。

みんなに反対をされても、私は考えを改めるつもりはなかった(頑固ですよね笑)

私には目的があったからです。

ブログに何度も書いていますが、一番の目的は「家族が健やかに暮らす」という願いを叶えたかったこと。そして「親が介護(助け)を必要としているなときにどう過ごすか?という自分なりの結論」であり、介護を通して学べることを吸収したいという自分の欲求もありました。義父母は健在ですが、それらの目的や願いを達成できたと思っていますし、家族介護を通してたくさんの貴重な学びがありました。この学びがなかったら、私はきっとこの先、大きな間違いをしていたに違いないと確信しています。それほどまでに人生において非常に大きな学びと転機につながったことは、勇気を出して介護に携わった自分に感謝するとともに、私を受け入れてくれた夫の両親にも深く感謝しているのです。

誰もが敬遠する夫の両親と同居しながらの在宅家族介護ですが、ご想像通り言葉にならないほど大変でした。でも、やっただけのことがありました。

後味は良くないけど、今はやり切ったという充実感で満たされています。

今回の件にしても、誰が良い悪いではないと思っています。

介護虐待をする義父を問題にしたけれど、それも理由があってのこと。暴力を正当化するという意味ではなくてね。喧嘩口論となってしまったけど、私はそんな義父を理解しています。

ただ、今回のような出来事は初めてではなく、これまでに何度も同じシチュエーションがあり、その度に突発的な交通事故や通り魔に遭った気持ちでした。今回の喧嘩口論も、通り魔に襲われたときの正当防衛なようなものに過ぎず…、でも、そう主張することは自分を正当化しているに過ぎないのかもしれないのでやめます。

今回の一件で、怒りよりも悲しさの方が大きかったです。

それは「この女が全部悪いんだ!こんな嫁なんか貰わなきゃよかったんだ!結婚自体間違えていたんだ!この女がしてきたことは全部嘘だ!」と近所にまで聞こえるほどの大きな声で私のことを罵り、自分の娘に対して自分は悪くないと訴えている声を聞き、とても悲しくなりました。

私は夫との結婚もそうですが、同居して介護をする私を受け入れてくれた義父母に対して感謝をしていましたし、実の親と同じように接して、暮らし、介護をしていました。

それはこれまで十年間に関わってくださった介護関係者、医療関係者の誰に聞いていただいても構いません。私に嘘があったのか、私がどんな気持ちで携わっていたのか、家族の知らない時間にどれほど連絡を取り合い、どれほど打ち合わせをし、どれほど大切にしてきたのか、誰に聞いてもらっても構わないです。自信がある、というよりも嘘はないと断言できるからです。

勢いで罵ったとはいえ、本当に悲しくなりました。

これまで十年、それも同居してからの四年間で、義父母はずいぶん元気になりました。不安を取り除いたので笑顔も増えたように感じています。自分の成果とは言いませんが、やり尽くしたという自負はあります。とはいえ、老化は自然現象です。いつかは命を尽きる日がきます。その日が来るまで、義父母らしく生きていけたら、それが一番ですよね。

* * *

親の介護は突然始まります。

昨日まで元気だった親が何かの拍子に転倒した、そんなひょんなことからでも始まるのです。

ここからは私の実体験に基づきます。

家族の介護で重要な役割を果たす人を「主たる介護者」とか「キーパーソン」と呼びます。

介護における2種類の責任者という位置付けです。

●主たる介護者とは

 要介護者の傍らで、身体的・精神的なケアをおこなう人。中心になって介護をする人。

●キーパーソンとは

 本人や家族間での意見調整をし、医療や介護の専門職との窓口になる。本人の判断力が低下した場合には、変わって決断をする人。大事なことを決める人。

主たる介護者=キーパーソンということもありますし、別の人でも構わないです。分担できるのであれば分けたほうが負担が減りますし、相談相手が増えるので心の負担が減ります。

私は両方を担っていました。

家族の介護は24時間体制であり、一緒に暮らせば必ずそこに甘えが生じます。

主たる介護者や介護のキーパーソンの負担は重くなりがちなので、周囲の人は介護者やキーパーソンをできる限りサポートしてあげてほしいと思います。

介護では、介護される人が一番わがままを言いやすい主たる介護者やキーパーソンに負担が偏りますし、最も辛い思いをすることが多いです。

そのことを踏まえて、周りの人間は一人に負荷がかからないように、できるだけサポートしていくという体制を作るべきですし、それができないなら家族介護はするべきではないと断言します。

<家族介護で感じたストレス>

●孤立感

 「自分一人で介護をしている」、「押し付けられている」と感じること。要介護の高齢者から何かと頼られたり、甘えが生じたり、感情をぶつけられることもあります。また役所や施設、関係者からの連絡が集中するために都度対応や決断が迫られることの繰り返しです。

●プレッシャー

 病気を抱えている高齢者や、体が弱っている高齢者は、容体が安定せずにちょっとしたことがきっかけで体調を崩すことがあります。それによって介護者は予定をキャンセルすることが多くなります。

●寝不足

 夜中のトイレ介助や徘徊、日中に業務が捗らないからと睡眠時間を削って仕事に充てるなど、睡眠に関わる悩みは尽きません。慢性的な睡眠不足から気力の低下や精神バランスを崩すことにつながります。

●肉体的な負担

 介護をするにはトイレ介助やおむつ交換、移乗介助など体力勝負な場面がたくさんあります。テコの原理など物理的な知恵を使っても、肩や腕、腰などの負荷はかなりかかります。

●経済的な負担

 介護サービスを受けるための費用は介護を受ける本人が出すことが基本ですが、少ない年金暮らしでは賄えずに介護する子ども世帯が負担するケースもあります。

●認知症ケアのストレス

認知症ケアでは、特有の症状があり、理解していてもなかなか受けいれられるものではありません。もの取られ妄想や暴言・暴力などは介護者にとって非常に強いストレスになります。

<では、どうしたらいいか?>

●介護負担を一人に集中させないこと

●主たる介護者やキーパーソンへの配慮とサポート

●仕事は辞めない(介護離職を避ける)

●レスパイトケアの利用

●認知症の対応法を学ぶ

●飲んでいる薬を見直す

限界は必ずあるのだと認めることも大事な見極めポイントでした。

参考になることがあれば拾ってください。

また、思い出したら、書き記していきたいと思います。

必要な方に届きますように。

✳︎  最後に ✳︎

介護の話をすると、経験もせずに辛辣な言葉を投げかける人がいます。そうでなくても「私の言った通りじゃない」とか気持ちに寄り添えない言葉は、とて辛い気持ちになりますので、そういった感想をお持ちの方はどうぞスルーしてください。

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