ブログを読んでいらっしゃる方は私が「脂質(オイル)推し」であることはご存知だと思いますが、そのきっかけや理由について記事にしたことがなかったので書いてみたいと思います。

脂質、脂、油、オイル・・。
呼び名は異なるけど、分類は同じ脂質です。
オイルといえば、食べ物の脂質だけではなくて、美容のオイルや、車のエンジンオイルもありますね。車や機械のオイルは潤滑油としての働きがあります。私は以前、ガス会社に務めていた時があって、ガス工事などもしていたのですが、工事に使用する鉄管のネジ切りもするわけです。機械に十分な油を回して、それから鉄管にネジ切りをします。作業着に染み込んだ機械油の臭いが懐かしくなります。
また、オイル美容のブームは今から5年ほど前だったでしょうか⁈ 飲むオイル、お肌に塗るオイル、美の達人たちがこぞって美しく健康であるための"美容オイル"をうたっていました。その頃からショップでは様々な種類のオイルを見かけるようになり、Instagramにも美容オイルの投稿が並んでいた記憶があります。
でも、これらがきっかけではないんです。笑
身内話になりますが、私の父が55歳を過ぎた頃から言葉がもつれる、転びやすくなる、よろけやすい、といった症状があり、いくつかの病院にかかったことがあります。どこの病院でも「原因不明です」と言われるのみ。それでも両親は諦めずに病院を転々として、父の身体に何が起きているのか?を知りたくて求めました。ようやくついた病名が「脊髄小脳変性症」でした。父が63歳の頃(2006年)だったと記憶しています。当時はまだあまり知られていない病名で、その前年(2005年)にドラマ「1リットルの涙」がドラマ化放映(沢尻エリカさん主演)された、あの病気という程度の認識でした。
診断がついたと連絡を受けた私は「脊髄小脳変性症」がどういったものなのか?時間の限り、本を読み、文献を読み、調べました。とにかく知りたくて、時には父の通院に付き添って、実際に画像を見せてもらいました(←好奇心旺盛なので自分の目で見て確かめたい)。脳神経変性疾患の一つで、種類がたくさんあること、父はその中でも「孤発性脊髄小脳変性症」で「多系統萎縮症」のなかの「オリーブ橋小脳萎縮症」であろうと私なりに予測もつけました。であれば・・と、今後について私のなりの仮説を立て、難病と言われようとも私が父と一緒に治すんだ!という意気込みでした。

父は思い通りにならない身体に苛立ち、暴れたり、手に負えない時期もありましたが、いまは自分の状態を受け入れ(半ば諦めかもしれませんが、笑)、毎日「自分のことは自分でする」という"当たり前に暮らすこと"がリハビリとなり、診断されてから15年経つ今も、まだ寝たきりにはならず、日々、喜怒哀楽豊かに暮らしています。これは父の凄さであり、精神力であり、母の懸命な介護の賜物だと思っています。本音を言えば、私も母と一緒に父の側で介護をしてあげたかった。しかし今は義両親の介護につきっきりのために叶わず、苦い思いをしています。時に実母から皮肉を言われるときが耐え難くつらいけど。

そんなところへ、知人から発達障害のコンサルタントを養成する協会を立ち上げたので、栄養学を担当してもらえないか?と話が持ちかけられ、私にできることがあるのであれば・・という想いからお引き受けし、それから期待に応えるべく猛勉強をしました。「そもそも発達障害って何?」から勉強をはじめて、食に繋がる部分までみっちりと。今、発達障害の子どもが多いと聞くけど、そのほとんどは発達障害ではなく、そういった病名が医師によってつけられたに過ぎないのです。そもそも発達障害なんてないし〜と私は思っています。本を片っ端から読み漁っているうちに点と点が繋がりました。父の病から学んだ脳神経の勉強と、発達障害の勉強が…。根っこは同じなんです。
この二つの出来事が私を大きく変えました。それと同時に私の脂質に対する意識が変わりました。
「世の中の油の摂り方間違ってるから〜〜〜!!!」
誤解されているなぁ、間違えているなぁ、こんな油の摂り方をしていれば、認知症が増えるのは当たり前だし、病気が増えるのは当たり前だなぁと。もちろん脂質だけの問題ではなく、栄養素全てに関わる問題ですが、ここから私の脂質(オイル)推しが一気に加速しました。
そして、脂質の魅力は「細胞」を知ったときに「感動」へと変わりました。
脂質と一言でいっても、常温において固体のものを「飽和脂肪酸」。液体になるものを「不飽和脂肪酸」という分類方法があります。飽和脂肪酸で身近な食材はバターやラードやヘット(牛脂)などです。これらは常温においても固体のままですね。一方、不飽和脂肪酸というのは調理に使用しているような液体の油(植物油)のほか、青魚に含まれる油(EPA,DHA)も不飽和脂肪酸です。
これらの脂質を食事として体内に取り入れた後、脂質は分解されて、即座にエネルギーとなるもの、備蓄エネルギーとなるもの、体の構成成分となるもの、細胞膜になるものなど、ホルモンになるもの、コレステロールになるもの、各々の役割に応じて使われます。
脂質の最大の特性は両極性であることです。親水性といって水に馴染みやすい性質である一方、疎水性といって水とは馴染まない性質も持ち合わせています。この両極性が脂質にしか成し得ない重要な働きをしている所以です。
世界的に著名な細胞生物学者であり、ウィスコンシン大学医学部やスタンフォード大学医学部で教鞭をとるブルース・ハロルド・リプトン氏は、「思考のすごい力」という著書の中でこう述べています。「細胞から核を取り除いても2ヶ月以上永らえる細胞も多く、細胞核が細胞の脳ではない。細胞膜こそが細胞の脳である。」と。その細胞膜の材料が脂質とタンパク質です。なぜ細胞膜の材料なのか?それは脂質が持つ特性所以、脂質にしか成し得ない重要なポジションだったのです。
私たちの体は60兆個〜100兆個ともいわれる細胞からできています。その細胞一つ一つに核や、小胞体、ミトコンドリア、ゴルジ体、リソソーム、リボソームがあり、細胞質を細胞膜が囲っています。その細胞膜は脂質とタンパク質からできており、細胞質を守りながら、細胞内外との情報の伝達や物質の輸送をしています。いわば仕切りのような役割をしているのです。疎水性であることから仕切りとして働き、親水性であることから水のすぐ近くに存在することができる。これは両極性が成せる役割と思います。
また、脳の6〜7割は脂質からできています。脳細胞の一つ一つ、神経細胞やその一部が長く伸びたケーブルを包むミエリン鞘もまた脂質からできています。この構造は電気のコードを想像すればわかりやすいでしょう。電線に電気が通るとき、余計な情報に邪魔をされないよう脂質が電線を包むゴムのように周囲と遮断するため、神経伝達(電気信号)がスムーズに伝わるのです。父の病から脳や脳神経について学び、そこから脂質の重要さに気づき、身体にとってどれほど必要であるのか、間違った摂取から引き起こされる病気などを知りました。同居して在宅介護をしている義母はパーキンソン病と多系統萎縮症のシャドレーガー症候群の疑いがあります。同じような年代の高齢者が罹患するということは、その時代背景に何か間違っていたことがあったという証拠になります。それらから私たちは学ばなくてはなりません。
このように脂質は私たちの身体において重要な場所に存在し、重要な働きを担っていると言えるのです。これが私がオイル推しの理由です。「オイル=太る」は誤解で、「正しいオイル=健康への近道」が正解です。身体の重要なところには必ず脂質があるからです。
脂質に関して昨今では間違った情報や、間違った食べ方をしている方を多く見受けます。脂質推しだからこそ、正しい情報をこれからも伝えていかねばと思うところです。
脂質の化学構造式も好きな理由の一つです。

調理のオイルにもこだわりたいところ。我が家のキッチンには数種類のオイルが常備いてありますよ〜♪
私が寄稿した「油(オイル)について」→


