しいなゆきこ『実例からフレイルを考える』

フレイルとは、加齢によって心身が老い衰えた状態のことで、健康な状態と要介護状態の中間に位置します。身体的機能や認知機能の低下が見られる状態ですが、適切な対策を取ることで要介護状態に進む時期を遅らせることができる可能性があります。

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フレイルの3つの要因

(1)身体的要因

・移動能力の低下、体力の低下、持久力の低下による食材確保や調理作業の困難

・口腔機能の低下、感覚機能の低下、消化・吸収機能の低下による食欲が低下

(2)社会的要因

・社会参加機会の減少、経済的困窮、交通手段の制限による食材確保の困難

・孤立・孤独、閉じこもり、人間関係による食欲低下

(3)精神心理的要因

・認知機能の低下による食材確保や調理作業の困難

・精神状態の悪化、ストレス対処能力の低下による食欲低下

これらにより、ADL(日常生活動作)が低下し、栄養摂取が偏り、やがて低栄養となり身体機能障害を引き起こし、寝たきりや要介護となります。

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我が家の場合で考えてみると、5〜6年前は義父母ともに元気に活動していて、都内まで電車に乗って仕事に出かけるほどでしたが、その数年後にフレイルと見られる状態になります。当時、同居を申し出たのですが、「まだまだ大丈夫!」と突っぱねられ、少し離れたところから見守る日々が続きました。その頃から、身体的要因による食生活の変化が現れました。まず義母がお勝手に立てなくなると調理済み食品の利用が増え、菓子で食事がわりにしている時もありました。この頃すでに低栄養になっていたのだろうと推察できます。まもなく義父は自動車運転免許を自主返納したことから、交通手段の制限が生じ、行動範囲が制限されました。義父が義母を介護する状態が数年続き、義父の精神状態の悪化、体力の限界から、この5月にようやく合意を経て、介護のための同居に至りました。現在、義母は要介護4です。今思えば、フレイルが確認できた頃に説得してもっと早く対応してあげていたなら、もう少しアクティブで健康な状態が続いていたのだろうと悔やまれます。

今では、手作りの朝・昼・夕食、間食(お芋を蒸したり等)を用意しています。調理済み食品や菓子で食事を済ませていた頃に比べて、体調が少しずつですが安定してきています。寝たきりにならないよう、食事のほか、運動や日常生活、オーラルケア、清潔などにも配慮しています。

積み重ねてきてしまった食生活や時間は取り戻せませんが、少しずつ体を整えていくことはできます。

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(図の引用▷https://activesenior-f-and-n.com/frail/outline.html)

 

ふとしたきっかけで、ドミノ倒しのようにフレイルから要介護状態や寝たきりに進んでしまいます。身近にいる者が気づき、早期に適切な対処(栄養、社会活動、身体活動)をすれば、健康寿命は伸ばせますし、高齢者本人の生きる満足度も上がるのだろうと思います。

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