しいなゆきこ『義実家同居物語〜1ヶ月編』

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一年前の5月から8月頃は、本当に、本当に大変な時期でした。まだ同居をしておらず、私と夫は義実家から車で5分くらいの近隣に住んでいました。

高齢者の生活の変化や身体の変化は私たちが想像しているものよりずっと早く老化が進むことがあります。極端にいえば、1ヶ月前には出来ていたことが出来なくなる事はよくあるのです。そして、ご自分ではなかなか自覚できにくいし、それを認めたくない気持ちが先行します。

義実家もまさにその状態でした。食事もままならないので、作って届けていたのですが、フォローできていない事はわかっていました。食事の用意は身体の不自由な義母に代わり、主に義父がしていました。でも義父は調理ができません。「肉を焼く」くらいはできますが。ですからスーパーで買ってきた惣菜やおつまみ、簡単に食べてお腹を満たすことのできる菓子パン、せんべい、大福が食事代わりだったのですから。

数年前から同居をすることを提案してはいたのですが、「まだ大丈夫!」と言い張るので近くで様子を見ていました。しかし、去年の5月後半から、早朝3〜4時になると電話が鳴り、「今すぐに来てくれ!」と義実家に駆けつける日がずっと続きました。救急車のお世話になることも増えました。夜間も付き添い(5分毎の頻尿、せん妄、など)で泊まり込む日も続き、夜通し起きているので夫も私もヘロヘロでした。いつ呼ばれるかわからないので予定もたたず、悶々とした時期だったことを思い出します。

手帳を見返すと1年前の今日(6/12)も早朝に電話で呼ばれ、夫と義実家に駆けつけて、救急車を呼んだと記録がありました。

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あれから1年。

今年の5月に義実家に介護同居を始めて、まず毎日の食事を改善しました。それから、数年前から時が止まっていた家の中をととのえ、清潔に保つようにしています。そして、一番大事なこと、義父母の小さな変化を見逃すことなく、早期に対応できるようになりました。

この1ヶ月でずいぶん変わりました。義父も、義母も、家の中も。今年は去年のように救急車のお世話になることはなくなりました。転倒も一切なくなりました。

今でも義父はご飯の前にお菓子をぽりぽり食べたりしているけど、お菓子の量がグンと減りました。食卓に料理が並べば、ちゃんと食べるんです。義父は台所に立つことのなかった男性ですから献立を考えたり、バランスよく用意することが面倒でできなかっただけなのです。当然のことだと思います。

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定期的な通院付き添いをしていますが、義父母のお友達にお目にかかることが増え、すっかり顔を覚えていただいています。私たちがあまりにも仲が良く、いつも一緒にいて、手を繋いで歩行補助をしているので、最初は私のことを娘だと思ったようでした。

「あら、仲がいいのね〜」と、いつも声をかけていただきます。本当にありがたいことです。

義実家は実家と違いますし、義父母と実父母も違います。その家の習慣や癖もあります。それが普通だと思っています。違って、困ることもあれば、勉強になることもあります。面白いものですね。

義実家においての人間関係(嫁姑)も、普段の人間関係(友人関係、仕事関係)と同じだと思っています。何も当別な事は何もなく、一般的な社会における人間関係づくりや、自分の周りの環境づくりと全く同じです。

人間関係は育てるものであり、周りの環境はつくるものです。

私はそう思っています。周りから何かを与えてもらうのではなく、周りの環境も自然と出来上がるものでもありません。自分自身の努力無しには成し得ません。

私がこのことに気づいたのは、小さい頃から3年毎に父の仕事の関係で引っ越しや転校を繰り返してきたからです。転校をするたびに、周りの環境は変わり、出来上がっていた友達関係や人間関係をまたゼロから作り上げるという作業を幾度も繰り返してきたからこそわかることなのです。

友達との関係も育てるもの。気の合う、合わないなどの相性はあると思いますが、そこから先、どういう関係になるのかは育て方次第。仕事の人間関係も、義実家の人間関係も育て方次第なんです。育てるって何?と思われるかもしれません。

育て方は、コミュニケーションです。

一方的に自分のことを伝えればいい!これではコミュニケーションになりません。よく会話はキャッチボールと言われるように、相手の話を聞く、自分の話をする。そして考える、伝えるを繰り返すことだと思っています。

気の合う人ばかりではないはずです。気の合わない人や、ソリの合わない人、気難しい人、いつも反対意見ばかりいう人…。何か問題にぶつかった時は、どうしてそうなのか?どうしたらいいのか?考えて、また話をするのです。意見が違った時、どうして相手はそう思ったのか?わからなければ聞いてみればいいだけのことです。「どうしてそう思ったの?」と。そこから人間関係は育っていくのです。

これは自慢ですが、私はいつも周りの人や環境に恵まれています。本当に。

私にも苦手な人や、気の合わない人はいますが、不思議と気づくと周りの環境はいつも良好で、居心地がよくなります。そして周りの人に恵まれているなと感じることばかりなのです。どんなに引越しをしても、転校をしても、転勤をしても。やっぱりコミュニケーションなんだなと思います。

1ヶ月後の義実家同居物語。結構、同居後のことを心配してくださる方がいるのですが、私も、夫も、義父も、義母も、みんな元気ですし、楽しく暮らしています。

はい、私幸せです♡

今日を丁寧に、そして大切に。

 

“しいなゆきこ『義実家同居物語〜1ヶ月編』” への11件の返信

  1. 人間関係は「意思疎通」と意思疎通を十分することにより築かれた「信頼関係」の二要素から
    成立します。環境づくりといわれているところが人間関係の構築でしょう。ただし、これだけではうまく行きません。内容が伴わなければなりません。それには、しいなさんの栄養士としての知識が役に立ったのでしょう。今後は、関係者各々の自己実現を目指すことが肝要です。

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  2. 一人一人が満足する。食事を一緒にすることの大切さ!食事は栄養を取ることも大事ですが、コミュニケーションの場でもありますね。素晴らしい大家族を
    作られました。(拍手)

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  3. しいな様
    いつも心温まる記事をありがとうございます!
    本当に人生を豊かにする栄養士さんですね😊

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  4. ”人生を豊かにする栄養士”の表現、美味しく頂きました。
    ありがとうございます。

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