しいなゆきこ『白杖って知ってますか?』

先日、こんな出来事がありました。

電車の中で白杖を持った方が乗ってこられて、トントンと音を立てて私の目の前に来られました。反射的に私は座席から立ち上がって「お座りになりますか?」と声をかけました。すると、その男性は「はい、ありがとうございます。」と答えたので、その男性が差し出した手をとって、背中や腰側に手を添えて男性が座席に座れるよう誘導しました。揺れている電車内で立っているのは危険だなと思ったので、座席を譲れてよかったと思います。

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ところで、白杖(はくじょう)って知ってますか?

白杖は、目の不自由な人が歩行の際に前方の路面を触擦して使用する白い杖のこと。大きさは決まっていて、直径2cm程度、長さ1〜1.4m程度のものが一般的です。

実は白杖について、道路交通法で決められているのです。

第14条「目が見えない者(目が見えない者に準ずる者を含む。)は、道路を通行するときは、政令で定めるつえを携え、又は政令で定める盲導犬を連れていなければならない」

つまり、視覚に障害のある人は道路交通法で、白杖を使用して歩行をするか、盲導犬を連れていることが義務付けられているのです。またカッコ内の「目が見えない者に準ずる者を含む」というのは、全く見えない全盲の方に限らず、弱視の方も含まれます。全盲の人とは限らないということです。

白杖の役割は3つあります。

①安全確保(前方の障害物や危険からの防御)の役目

②歩行に必要な情報(段差や歩道の切れ目等のランドマーク)の収集の役目

③ドライバーや歩行者など周囲への注意喚起やシンボルの役目

このように白杖は、盲人にとって杖は歩くためには欠かせない道具なのです。

 

白い杖を前方に突き出して、路面や周囲に軽く触れるようにしながら歩いている人を見かけたことありませんか。

白杖には3つの役割があるので、トントンと音を立てて(周囲への注意喚起)(歩行に必要な情報収集)周囲を叩きながら(安全確保)をして歩いているのです。

最近では歩きスマホで前方や周囲を十分に確認せずに歩いている人が増えています。こういったこともあり、あえて白杖を使って音を出すケースも増えているといいます。

点字ブロックの上に自転車を置いたり、物をおいてしまうと、情報を得ることができなくなり、安全な歩行の妨げとなります。やめましょう。

 

声のかけ方と歩行補助の仕方

白杖を持った方を見かけたら(危険だなと感じたら)そっと声をかけてあげてほしいと思います。どんな風に声をかけたらいいのか?どのように手を貸したらいいのか?わからない方のために。

声の掛け方は、「手を貸 しましょうか?」とか「何かお困りですか?」などというように、「◯◯しましょうか?」と尋ねるような雰囲気で声をかけてあげるといいと思います。中には「ありがとう、大丈夫です。」とおっしゃる方もいらっしゃると思いますが、声をかけてあげるというのは、(あなたにちゃんと気づいていますよ)ということにもなり、周囲への注意喚起ができているということになるのです。もし、手を借りたければ「お願いします。」と答えます。

「お願いします。」と言われたら、あなたの腕か肩を盲人に触れさせてください。差し出した手をとって腕や肩に持っていけばいいです。歩行を助ける場合、 盲人は右手に白い杖を持っていますので、歩行補助をする人が左、盲人が右側になります。決して白杖のある方に立たないでください。そして、歩くときは歩行補助する人が半歩ほど前方を歩きます。半歩前方を歩くことで、盲人は触れている肩や腕の動きで、止まったり、段差があるということを感じ取ることができるわけです。もちろん階段の前では「上り(下り)階段になります。」「段差があります。」などと声をかけてあげてくださいね。

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思いやりと優しさが溢れる社会でありますよう。

 

“しいなゆきこ『白杖って知ってますか?』” への2件の返信

  1. しいな様
    今回も心動かされ、また、大変、温かい気持ちにさせて頂くことの出来る記事をありがとうございましたm(__)m

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